子犬やブリーダーも探せる
セント・バーナード子犬やブリーダーも探せる犬図鑑
原産国 | スイス |
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分類 | JKC:第2グループ ACK:ワーキング KC:ワーキング |
体高 | オス:70〜90cm メス:65〜80cm |
体重 | -- |
セント・バーナードの歴史
セント・バーナードは、全犬種のなかでもっともの重い犬として知られる大型犬で、大きなものは100kgを超えます。
セント・バーナードの祖先犬はチベットのマスティフと考えられ、ローマ軍がスイスに侵略した際に持ち込まれたと推測されます。
セント・バーナードの歴史を語る上で欠かすことができないものが、アルプス山中のスイスとイタリアの国境の峠にあるサン・ベルナール修道院です。
この修道院はアルプスを越える旅人の救護所の役割をしており、当時、セント・バーナードはこの修道院で荷車を引く作業犬や、番犬として活躍していました。
ところが、セント・バーナードが探索犬としての能力に長けていることを僧侶たちが発見すると、セント・バーナードは雪中での遭難者の救助に利用されるようになりました。
その後、セント・バーナードは3世紀に渡って遭難者の救助活動に従事し、約2500人もの命を救ったと伝えられています。
なかでも、“バリー”というセント・バーナードは40名もの命を救い、人々はその栄誉を称え、セント・バーナードを“バリー・ハウンド”と呼ぶようになりました。
現在、バリーは剥製にされ、ベルンの博物館に収められています。
19世紀はじめには、病気や近親交配の影響により、セント・バーナードの数はどんどん減少していきました。
そこで、生き残ったセント・バーナードにニューファンドランドを掛け合わせ、絶滅を防ぐことになりました。
ただ、この交配で、セント・バーナードの特質は失われ、長毛のセント・バーナードが誕生することになったのです。
当初、長毛のセント・バーナードは、寒い雪のなかでの作業に向くと思われていましたが、凍った雪が被毛にからまり、その予想は見事に外れることになります。
こうして長毛のセント・バーナードは山を下り、短毛のセント・バーナードが修道院に残ることになりました。
その後、セント・バーナードは1887年に、国際畜犬会議で正式にスイスの犬種と公認され、現在では、温和な家庭犬として飼育され、大型犬のなかでも安定した人気を保っています。
セント・バーナードの性格
セント・バーナードは、大きな体格に反して、とても温和で心優しい性格をしており、家族を喜ばせようと、いつも努力します。
また、利口で人懐っこいため、子供の遊び相手としても最適でしょう。
ただ、ときどき頑固になることもあります。
セント・バーナードの飼い方
セント・バーナードは、寒い地域の犬なので、暖かい地域での飼育には向きません。
基本的には屋外で飼育しますが、自由に屋内外を行き来できるようにしてあげると理想的でしょう。
基本的に太りやすい犬なので、毎日適度な運動が必要です。
散歩をしたり、ゲーム遊などをしたりして体重管理を行ってください。
被毛は、短毛でも長毛でも、週に1回はブラッシングしてあげましょう。
セント・バーナードの毛色
セント・バーナードの毛色は、ホワイトの地色に様々なブラウンの斑があり、背中やひばらには赤みがかったブラウンのブランケットが見られます。
また、赤みがかったブラウンにブリンドルも許容されており、ブラウン系のイエローも許容されています。
セント・バーナードの病気
純犬種のほとんどは、目標とする理想的外貌が得られるように近親交配がなされ作出されており、セント・バーナードもその例外ではありません。
この作出のプロセスにおいて、望ましい遺伝子の固定化に隠れ、望まぬ遺伝的疾患の素因が固定されている場合があります。
いわゆる血統上の弱点です。
これはセント・バーナード特有の問題ではありませんが、例外でなく素因を持っている可能性が高いと理解してください。
■気をつけたい病気・股関節形成不全 ・眼瞼内反症 ・眼瞼外反症 ・胃捻転 ・外耳炎 ※これらはすべてのセント・バーナードに起こる訳ではなく、またセント・バーナード特有の疾患でもありません。