子犬やブリーダーも探せる世界の犬図鑑

ウェルシュ・テリア子犬やブリーダーも探せる犬図鑑

原産国 イギリス
分類 JKC:第3グループ ACK:テリア KC:テリア
体高 オス・メスともに39cm以下
体重 オス・メスともに9.0〜9.5kg

ウェルシュ・テリアの歴史

ウェルシュ・テリアは、ウェールズ地方で古くから猟犬として飼育されてきた、ブラック・アンド・タン・テリアを祖先犬に持つ小獣猟犬です。
ウェルシュ・テリアはカワウソ狩りやキツネ狩り、アナグマ狩りなどで活躍し、かつてはオールド・イングリッシュ・テリア、またはワイヤーヘアード・ブラック・アンド・タン・テリアと呼ばれていました。
 ウェルシュ・テリアとしての最初の記録は、1884年にイギリスのカーナボンで開催されたドッグショーで、20頭前後のウェルシュ・テリアが出陳された記録が残っています。
ただ、当時はウェルシュ・テリアとオールド・イングリッシュ・テリアの両部門に同じ犬が出陳され、かなりの混乱が巻き起こったと伝えられています。
 そのため、1886年にイギリスのケネル・クラブ(KC)はウェルシュ・テリアを認定し、それ以降は独立した犬種としての歴史を歩んで行くことになりました。
しかし、初期のウェルシュ・テリアは粗野で荒削りだったため、繁殖家たちはウェルシュ・テリアの血統を改良しようとし、ワイヤー・フォックス・テリアを掛け合わせました。
その結果、ウェルシュ・テリアは小型のエアデール・テリアのような外貌に固定されたのです。
 1888年には、初めてウェルシュ・テリアはアメリカに渡り、1901年になってようやくウェスト・ミンスター展でウェルシュ・テリア単独の部門が設けられました。
現在では、ウェルシュ・テリアは良き家庭犬として人々に愛され、原産地であるウェールズ地方では、今もなお猟犬として活躍しています。
 

ウェルシュ・テリアの性格

ウェルシュ・テリアは、陽気で遊び好きな性格をした犬種です。
ただ、他のテリア種よりも穏やかで攻撃的ではありません。
飼い主に対しては従順で愛情深く、扱いやすい犬種といえるでしょう。
また、見知らぬ人には距離を置いて接する傾向があり、他の犬や動物には攻撃的になることがあります。
 

ウェルシュ・テリアの飼い方

ウェルシュ・テリアは屋内に寝床を用意してあげ、出来れば屋内外を自由に行き来できる環境を用意してあげるとよいでしょう。
活発で遊び好きな犬種のため、毎日の運動は欠かすことができません。
散歩やゲーム遊びなどをし、肉体的な運動と知的な運動を取り入れてあげましょう。
針金状の硬い被毛は週に2〜3回コーミングし、3ヶ月に1回はトリミングしましょう。
また、ショーに出すのであればストリッピング(手でムダ毛を取り除く作業)が必要ですが、出さないのであればバリカンやハサミなどでムダ毛を取り除くクリッピングで十分です。
 

ウェルシュ・テリアの毛色

ウェルシュ・テリアの毛色はブラック&タン、あるいはブラック・グリズル&タンが好ましいとされています。
ただ、飛節(足根)から下にブラックが入っているものは極めて好ましくないとされています。
        

ウェルシュ・テリアの病気

純犬種のほとんどは、目標とする理想的外貌が得られるように近親交配がなされ作出されており、ウェルシュ・テリアもその例外ではありません。
この作出のプロセスにおいて、望ましい遺伝子の固定化に隠れ、望まぬ遺伝的疾患の素因が固定されている場合があります。
いわゆる血統上の弱点です。
これはウェルシュ・テリア特有の問題ではありませんが、例外でなく素因を持っている可能性が高いと理解してください。
 ■気をつけたい病気・皮膚疾患 ・外耳炎 ※これらはすべてのウェルシュ・テリアに起こる訳ではなく、またウェルシュ・テリア特有の疾患でもありません。